ほんとにあった怖い話

  • 2018.05.10 Thursday
  • 23:17

「本書の目的は、ごく簡単なことだ。今日の科学は、『なぜ何もないのではなく何かが

あるのか』という問題に、さまざまな角度から取り組めるようになっているし、現に

取り組みが進んでいるということを知ってほしいのである。そうして得られた答えは

どれも――それらは驚くばかりに美しい実験で観察され、現代物理学の屋台骨と

いうべき理論から導かれたものだ――何もないところから何かが生じてもかまわない

ということをほのめかしている。かまわないどころか、宇宙が誕生するためには、何も

ないところから何かが生まれる必要がありそうなのだ。さらには、得られている限りの

証拠から考えて、この宇宙はまさしく、そうやって生じたらしいのである」。

 

「人間が貧しい想像力で考える以上に、宇宙は奇妙なものなのである」。

 本書がなぜ面白いというに、とにかく宇宙がどんなオカルトよりもどうかしているのだ。

ゆえに本書を読む門外漢はその記述を前にどうにも笑いをこらえることができない。

Nothing is something”。「われわれの宇宙はインフレーションのようなプロセスと同様、

『何もない』空っぽの空間のエネルギーが、『何か』に転換されることによって生じ」た。

 読み返すほどにめまいがする。いかなる禅問答にも勝ってクレイジー。

 筆者に言わせれば、われわれは宇宙スケールでまたとない幸運な時代を生きている。

というのも、「未来のある時点で、われわれからの後退速度が光速を超え、それ以降は

見えなくなる。その銀河から出る光は、空間の膨張に逆らってこちらに接近することが

できず、われわれのところには決して届かない。……これから2兆年ほどで、局部

銀河団に含まれる銀河を別にすれば、すべての天体が、文字通り姿を消す」。

 仏教において、弥勒が釈迦の後を継ぐ、とされているのがたかだか567000万年後、

まさに桁違い、ただしこれも筆者によれば、「けっして永遠と言えるような長さではない」。

 1997年、ブーメランBOOMERANGと名づけられた気球実験が南極上空で行われた。

この撮影旅行の目的は「宇宙背景放射」を捉えること、「30万歳だったときの宇宙の姿」を

画像に収めること。やれ地縛霊だ、先祖だ、と宣ってはばからないどんな心霊写真家でも

ここまでの大言壮語はそうそう口にすまい。

 

 こんな情報を畳みかけられれば、誰しもが承服せざるを得ない。「科学は、神を信じる

ことを不可能にするのではなく、神を信じないことを可能にするのである」。

 宇宙はいかなる精神世界にもまして深くて広い。

「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」――「もしも何もなかったなら、そんな領域に

われわれは存在しなかっただろうから」。

 理を突き詰めたその先に、とにかく「ある」というこの理不尽、ただ畏怖に震える他ない。

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  • 2018.05.29 Tuesday
  • 23:17
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